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食農社会論 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

食農社会論担当: 村上 良一(むらかみ りょういち)

開講コース

地域振興ビジネス 1年次 前期

目的と内容および到達目標

飢餓と飽食の併存、食の安全と安心が関心事となって久しいが、問題解決ははるかに遠いようにみえる。しかしこうした問題を全般的に把握し、その解決に向けた道筋を指し示す「食料主権」という概念が、すでに国連で確認され各国、各団体で取り組みが進められている。講義ではこの「食料主権」をキーワードに、主として現代日本を対象に「食と農」に関する現状と課題解決にむけた取り組みや条件などについて採りあげる。

到達目標は以下のとおりである。
・飢餓と飽食が生み出される社会的要因・構造について基本的な理解ができる
・現代日本の食生活と農業の特徴についての基礎知識を持っている。
・現代の食生活改善の取り組みについて理解できるようになる。

授業計画

[前期]
1.「食料主権」とはなにか――「食」への多様なアプローチを手がかりに
2.食の安全・安心とフードファディズム(1)「安い、美味い、安全」は鼎立するか?
3.食の安全・安心とフードファディズム(2)食のこだわりと「ブランド化」
4.飢餓と飽食(1)豊かな食生活が飢餓を生むのはなぜ?
5.飢餓と飽食(2)農産物輸出国が飢餓に苦しむのはなぜ?
6.現代日本の食生活(1)作られたのか?欲したのか?――「学校給食」を糸口に
7.現代日本の食生活(2)作られたのか?欲したのか?――「ファストフードとコンビニエンスストア」を糸口に
8.食料生産の現場(1)疲弊する環境
9.食料生産の現場(2)疲弊する農山漁村
10.食料生産・供給システムの変化(1) 事例紹介
11.食料生産・供給システムの変化(2) 多国籍アグリビジネスが世界の食を支配する
12.アメリカCSA(Community Supported Agriculture)のモデルとなった日本の「産直」(生消提携)
13.現代の食生活の変革に向けた取り組み(1)「スローフード」と「食育」
14.現代の食生活の変革に向けた取り組み(2)「フェアトレード」、「フードバンク」、「子ども食堂」
15.「食料主権」確立のために

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

スライド、プリント、板書を適宜使用して行う。

試験と成績評価

定期試験80% 小レポート20%

担当教員から受講生諸君へ

本科目は「グリーン・ツーリズム論」と関連が深いので、2年次に「グリーン・ツーリズム論」を履修することが望ましい。

使用教材

教科書 :使用しない
参考書 :大塚茂他『現代の食とアグリビジネス』(有斐閣)、藤原辰史『給食の歴史』(岩波書店)、藤原辰史『戦争と農業』(集英社インターナショナル)、池上甲一他『食と農のいま』(ナカニシヤ出版)、池上申一他『食の共同体』(ナカニシヤ出版)