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日本経済発展論II(留学生科目) | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

日本経済発展論II(留学生科目)担当: 畠田 英夫(はただ ひでお)

開講コース

地域振興ビジネス 2年次 後期

目的と内容および到達目標

日本が近代化へのスタートをきったのは明治維新政府が樹立された1868年であった。その後、日本の近代化は成功し、1890年には資本主義も確立した。このように近年に至るまで自立的な資本主義による経済発展に成功した国はなく、他の多くの地域が途上国の域を脱し得なかったことを考えれば、日本は最後にスタートをきった資本主義の最終ランナーだと言って過言ではない。それから一世紀余を経た今日、日本は質的な経済力で言えば世界のトップランナーに到達した。
しかし、今日の世界経済の展望を鑑みれば、必ずしもこのトップランナーを維持できるものとは確信できなくなってきている。それは近年NIEs、BRICsの急速な経済成長が見られる反面、世界全体としての経済は停滞がみられるのが現状である。本講義は戦後から今日に至る日本経済の発展の要因は何であったか、またこのための政策・資本・技術と労働がいかにして形成されてきたかについて説明し、経済発展循環論を交えて、近年の変わりゆく世界経済と日本経済の変化を比較し、今後の日本経済の展望を講義する。

到達目標は以下のとおりである。
・日本のバブル発生要因とその影響・後遺症を説明できる。
・リーマンショックが日本に与えた影響を理解できる。
・ニュースを見て日本経済の動きを理解できる。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
  ①貧困 ②飢餓 ⑧成長・雇用 ⑨イノベーション ⑩不平等 ⑫生産・消費 ⑯平和

授業計画

[後期]
1.「マクロ経済」と「ミクロ経済」
2.経済の価値判断
3.経済指標(フロー指標とストック指標)
4.GDP
5.景気循環のメカニズム
6.景気動向指数
7.政府・家計・企業
8.公害と社会問題の発生
9.中央銀行と金融政策
10.価格の決定と物価変動
11.インフレーションとデフレーション
12.バブル経済とデフレスパイラル
13.リーマンショックの影響
14.消費と労働の動向
15.躍進する東アジア・東南アジア経済と日本

単位数

1単位、授業回数:15回

講義の進め方

随時課題を解いてもらいながら講義を進行する。また、日本経済や経済学に関するビデオを副教材として用いて講義を進行する。
なお、一部授業回は遠隔で開講する。

試験と成績評価

授業時に随時行う課題(60%)・平常点(20%)・小テスト(20%) により、成績評価をおこなう。

担当教員から受講生諸君へ

テーマごとに出身国と日本を比較しながら日本経済と理解を深めて欲しい。講義内容その他の質問を歓迎する。

使用教材

教科書 :適宜 資料を配布する。
参考書 :『「経済学」講義1・2』池上彰(KADOKAWA)