Topトップへ

教育原理 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

教育原理担当: 横関 理恵(よこぜき りえ)

開講コース

保育学科 2年次 前期

目的と内容および到達目標

教育にかかわる問題が,家庭,学校,保育現場で毎日のように話題に上がる。しかし,改めて,「教育とは何か・どうあるべきか」と問われると答えに困ることがあるのではないか。この問いを改めて考えることは,将来,人間の成長・発達に関わる仕事に就く受講生にとって不可欠なことだと考える。本講義では,教育に関する基礎的知識を理解し,それを基盤として,よりよい教育・保育活動の実現に積極的に取り組むことのできるような力量を身に付けることをねらいとする。
国民の教育を受ける権利について規定している日本国憲法第26条を基盤に,教育の意義・目的,教育思想の歴史的変遷,教育制度について学習し,基本的な知識を身に付ける。またその際,子どもと保護者・家庭のウェル・ビーイングについて考え,その関連性を理解する。さらに,具体的な事例を用いて,学校・保育施設における教育実践のさまざまな取り組みや,学校・保育施設と家庭・地域における諸問題について学習し,その解決方策について考察する。
到達目標は以下のとおりである。
・教育の意義,目的及び子ども家庭福祉等との関わりについて理解し,正しく説明できる。
・教育の思想と歴史的変遷について学び,教育に関する基礎的な理論について理解し,正しく説明できる。
・教育の制度について理解し,正しく説明できる。
・学校,幼稚園および保育施設における教育実践の様々な取り組みやそこでの課題について理解し,その解決方策を述べることができる。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
 ④教育 ⑩不平等 ⑯平和

授業計画

[前期]
1.教育の意義
2.教育の目的
3.乳幼児期の教育の特性
4.教育と子ども家庭福祉との関連性
5.人間形成と家庭・地域社会
6.諸外国の教育思想
7.諸外国の教育の歴史
8.日本の教育思想・歴史
9.子ども観と教育観
10.教育制度の基本
11.教育の法律と行政
12.諸外国の教育制度
13.教育実践の基礎
14.さまざまな教育実践
15.生涯学習社会における教育の現状と課題

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

本講義は,基本的には講義形式で進めるが,映像資料等を用い特定のテーマについて議論するなど,受講生それぞれが自分の考えや意見を述べる機会(グループディスカッション)を多く取りたいと考えている。

試験と成績評価

・定期試験(90%),ディスカッション,リアクションペーパーの内容・様子等授業への参加状況(10%)

担当教員から受講生諸君へ

これまで受講生の皆さんは,「教育を受ける(学習をする)」立場で教育にかかわってきた。しかし将来は,多くが教育・保育の仕事に就くことによって,今度は「教育をする」立場で教育にかかわることになる。本講義では,「教える者」「学習する者」双方の立場を行き来しながら,「教育」という営みを客観的に捉える姿勢を養う。重要語句や用語を覚えるだけではなく,自分の頭で考え,自分の意見を持ち,それを表現することを意識して授業に臨んでほしい。

使用教材

教科書 :矢藤誠慈郎『教育原理』中央出版
参考書 :授業の中で,適宜紹介する。