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経済学史 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

経済学史担当: 畠田 英夫(はただ ひでお)

開講コース

地域振興ビジネス 2年次 後期

目的と内容および到達目標

経済学史は「経済学」の歴史を対象とし、経済学がどのように変化・発展してきたかを扱う。経済学は目の前の経済問題を対象として分析し、その理論化を行った成果である。それゆえ、経済全体に対してどのような見方をするか、あるいは経済問題をどのように捉えるかによっていくつかの異なった枠組み(学派)がある。それらを大きく三つにわけ、ミクロ的・マクロ的・制度的アプローチとしよう。経済学の発展を辿り、それぞれのアプローチとその背後にある経済の見方・捉え方を明らかにするとともに、現代社会に対する主要な見方を理解する。

到達目標は以下のとおりである。
・社会に対する多様な分析アプローチが有意義な成果を生み出すことを理解している。
・現代の経済学における主要なアプローチを知っている。
・過去の主要な経済学者と現代の経済学との関係を理解している。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
  ①貧困 ⑧成長・雇用 ⑨イノベーション ⑩不平等 ⑫生産・消費 ⑰実施手段

授業計画

[後期]
1.経済学の歴史と現代の経済学
2.重商主義
3.重農主義とケネーの経済表
4.スミスと古典派経済学の成立
5.リカードと古典派経済学の展開
6.J.S.ミルによる古典派経済学の集大成
7.マルクスによる制度的接近法の貢献
8.古典派経済学と限界革命
9.ワルラスと一般均衡理論
10.ジェボンズと裁定行動
11.メンガーとオーストリア学派
12.マーシャルとケンブリッジ学派
13.ケインズとマクロ的接近法の復興
14.ケインズ以降の現代経済学
15.現代の経済学と3つの接近方法

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

経済学の歴史に関する動画を副教材として用いて講義を進行する。
なお、一部授業回は遠隔で開講する。

試験と成績評価

授業時に随時行う課題(60%)・平常点(20%)・小テスト(20%) により、成績評価をおこなう。

担当教員から受講生諸君へ

経済学にも流行り廃りがある。しかし、それは考え方が正しいか正しくないかとは異なること、同じことがらでもいろいろな見方・理解の仕方があることを学んでほしい。経済事象に対するさまざまな見方があり、それが経済学を豊かなものにしてきたことを理解し、ものごとを深く考える手がかりを養う機会とすることを望む。

使用教材

教科書 :使用しない(適宜資料を提示する)
参考書 :『経済学大図鑑』ナイアル・キシテイニー他(三省堂)
     『若い読者のための経済学史』ナイアル・キシテイニー(すばる舎)
    『経済学のパラレルワールド』岡本哲史・小池洋一編(新評論)
     『経済思想史辞典』経済学史学会編(丸善)