土壌管理学担当: 安積 大治(あさか だいじ)
開講コース
環境農学 1年次 前期
目的と内容および到達目標
本科目では、土壌のなりたちや特徴、環境問題との関わりなど、土壌に関する多様な知識を学び、特に農業生産における土壌の果たす重要性や、生産力を将来にわたって維持していくために必要な知識を習得することを目的とする。
到達目標は以下のとおりである。
・土壌に関する基礎用語を習得する。
・土壌の種類とその成り立ち、特徴に関する基礎的な知識を理解する。
・土壌と作物生産との関わりや土壌管理に関する知識を理解し、応用できる。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
②飢餓 ③保健 ⑥水・衛生 ⑫生産・消費 ⑬気候変動 ⑮陸上資源
授業計画
[前期]
1.土壌とは
2.土壌の生成
3.土壌の種類と分類
4.代表的な土壌とその特徴
5.土壌の物理性1 土性 三相分布 土壌硬度
6.土壌の物理性2 保水性 排水性
7.土壌の物理性3 診断と改善対策
8.土壌の化学性1 pH EC CEC
9.土壌の化学性2 交換性塩基(カリ、カルシウム、マグネシウム)
10.土壌の化学性3 リン酸
11.土壌の化学性4 窒素
12.土壌の化学性5 微量要素
13.土壌の生物性
14.有機物
15.土壌と環境
単位数
2単位、授業回数:15回
講義の進め方
Powerpoint資料等を利用した講義を行うと共に最近のトピック等も紹介しつつ、受講生が本科目に対し関心を持ち、学ぶ意義を理解できるよう努める。逐次練習問題等を実施するなどし、理解度を確認しつつ授業を進める。
試験と成績評価
小テスト(50%)、レポート(30%)、授業への出席(10%)および授業態度(10%)などを総合的に勘案して評価を行う。
担当教員から受講生諸君へ
土壌は作物生産の基盤であるが、土壌を単なる「培地」としてとらえるだけでなく、土壌そのものに興味を持って欲しい。また土壌は農業の様々な分野と密接に関連していることから、本科目で学んだ知識を作物生産など他の関連科目の理解に活用して欲しい。そのためにも、各回の講義内容について理解度を深めるための復習を行うことが必要である。なお、土壌を学ぶには化学や物理の基礎知識が必要であるので、これまで学んだ知識を見返すことも重要である。
土壌作物診断実習を履修する学生は、必ず本授業の単位を取得すること。
使用教材
教科書 :プリントおよび関連資料を配付する。さらに理解を深めるには以下の参考書を学習されたい。
参考書 :「土壌学の基礎」松中照夫(農文協) ISBN9784540032943
「土壌サイエンス入門」木村眞人ら(文永堂出版) ISBN9784830041358
「北海道施肥ガイド2020」北海道農政部(北海道農業改良普及協会)