令和4年度 新学期メッセージ ~地域の方々へ、一般の方々へ~
令和4年度 新学期メッセージ
~地域の方々へ、一般の方々へ~
拓殖大学北海道短期大学
学長 篠 塚 徹
ご挨拶
地域の方々並びに一般の方々には、日頃変わらぬご支援とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。弊学は、本年度97名の新入生を迎え入学式を挙行いたしました。前年度に続き入学定員を大きく割り込み、苦しいスタートとなりましたが、北海道内をはじめ全国各地からの日本人学生に留学生を加え、希望に満ちた元気一杯の若者や向学心に燃えた社会人学生が集いました。新入生の希望と期待に応えるために、私たち教職員は一層気を引き締めて全力で教育力を発現し成果を挙げ、信頼を得るように努めます。
なお、新型コロナウィルス感染症に対応するため、本年度も入学式は新入生のみを対象として執り行い、ご来賓や保護者にはご来場いただきませんでした。全国共通の事情とは言え、式の規模を縮小したことについてご理解をお願いするとともに、申し訳なくお詫び申し上げます。なお、新型コロナウィルス感染症の発現以来、弊学は学生が安心安全な環境のもとで勉学等に勤しむことができるように万全の予防対策を敷いています。その一端を弊学ホームページに掲載しておりますので、ご一覧くだされば幸いです。
弊学は、昭和41年の創立以来農業系、経済系、幼児教育系の3本柱を教育体系の特色としてこの地域に確固たる基盤を築いてまいりましたが、この数年18歳人口の急減にコロナ禍が追い打ちをかけ、入学者の著しい減少によって存立そのものが脅かされる事態が生じています。弊学が半世紀以上にわたって意義ある形で歴史を重ねてこられましたのは、時代の要請に沿って内なる改革を進めてきた弊学を地域の方々やご関係の方々が終始支え、協力してくださったからです。弊学はこれまでのご恩に報いるために最善を尽くしますが、現在存立をかけた重要な岐路に立っていることも事実です。
ここで皆様の一層のご理解とご支援を得るために、弊学を構成している学科とコースの特色をご紹介いたします。
「農学ビジネス学科」の「環境農学コース」においては、農業後継者など農業に従事することを目指す者に濃密で専門的な農業教育を施していますが、文系の農業人材を育成する履修科目も提供しています。本コースでは、農業の基礎を学んだうえで、生産・加工・流通・法人経営などを学ぶ幅広い体系を整えて学生の要望に応じています。なお、拓殖大学国際学部農業総合コースの長期履修生受け入れは11年目を迎えましたが、この試みも文系の農業人材育成の一環です。
「農学ビジネス学科」の「地域振興ビジネスコース」においては、深川市をはじめ地域の町々をフィールドに産官学が協働して地域振興に寄与するモデルを体系的に学び、それを基礎に行う実践と成果を重視しています。また、環境農学コースとの共通科目である農産物利用学や食品・農産物流通論などを学んで、実験・実習農場で収穫した農産物や農産加工実習室で加工した商品を売る機会も増やしています。なお、4年制大学への編入学を希望する学生には、志望に沿った手厚いサポート体制を敷いています。
「保育学科」では将来の目標や自分の適性に合わせて選べる3コースのもと、応用力を高める実践的な演習を通して、現場で愛される人材を育てています。さらに保育学科では、指定科目の履修で取得できる保育士や幼稚園教諭免許、社会福祉主事任用資格、幼児体育指導者資格、おもちゃインストラクターなど、希望の就職に直結する資格の取得が可能です。道具や教材の自作で子どもの感性を育む能力を身に着ける「造形表現コース」、子どもを惹きつけ信頼を得る豊かな表現力を養う「身体表現コース」、音楽の素養を活かしながらリトミックによる教育法を学ぶ「幼児音楽教育コース」において、それぞれの特色を十分取り入れた授業を展開しています。
上述のような内容の授業展開を通じて、弊学はあまたの人材を世に送り出してきました。卒業生は多くの分野で活躍をしていますが、この事実に裏打ちされた人材育成が弊学に課せられた使命であると確信しています。
拓殖大学北海道短期大学は、創立以来56年目に入りました。皆様に愛され信頼されることをモットーにひたすら大学教育に邁進してきた弊学の存続のために、どうか皆さまのお力をお貸しください。私達教職員は日々精励して学生と心底から向き合い、良き人材を育成します。今後とも力強いご理解とご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。