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作物栄養生理学 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

作物栄養生理学担当: 岩間 和人(いわま かずと)

開講コース

環境農学 2年次 前期

目的と内容および到達目標

作物の能力を発揮させるためには、作物の生理的な特性を理解する必要がある。本講義では、作物が健全に成長するために必須な光合成と養水分吸収の基本的な仕組みと、光、気温、肥料、水分などの環境条件の影響を説明する。これらを理解することによって、収量と品質を高めるための栽培方法の原理を習得する。

到達目標は以下のとおりである。
・農作物における光合成と養水分吸収の仕組みを理解できる。
・光、気温、肥料、水分などの環境条件が作物の成長に及ぼす影響を理解できる。
・これらの基礎的な知識を基にして、作物の収量と品質を高めるための栽培方法を立案できる。 
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
②飢餓 ③保健 ⑥水・衛生 ⑫生産・消費 ⑬気候変動 ⑮陸上資源

授業計画

[前期]
1.葉の構造と光合成の原理
2.圃場での光合成
3.光合成産物の転流と貯蔵
4.根の構造と土壌中での分布
5.水分吸収の原理
6.土壌水分の種類と測定方法
7.養分吸収の原理
8.肥料の種類と施肥方法
9.堆肥の役割と根粒による窒素固定
10.植物ホルモンの種類と活用方法
11.作物成長に及ぼす環境条件の影響 (1)光質と日長
12.作物成長に及ぼす環境条件の影響 (2)冷害、高温障害、地球温暖化
13.作物成長に及ぼす環境条件の影響 (3)適正施肥量、クリーン農業
14.作物成長に及ぼす環境条件の影響 (4)乾燥害、過湿害
15.作物の収量と品質を高める栽培方法

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

授業計画に沿ってプリント(配布資料)を中心に講義する。毎回の講義の最後に10分程度の小テストを行う。その日の講義のポイントを出題し、次回の講義日に採点して返却する。小テストの問題が期末テストの問題になるので、理解が不十分だったところを復習する必要がある。なお、一部の授業回を遠隔で開講する場合がある。

試験と成績評価

成績評価は、毎回講義での小テスト(50%)及び期末テスト(50%)で行う。

担当教員から受講生諸君へ

光合成と養水分吸収の原理や環境条件の影響を理解して、高い収量や品質を得るために栽培方法を工夫するかしこい農業者になってほしい。

使用教材

配付資料:使用しない(プリントを配付)
参考書 :『園芸学の基礎』鈴木正彦(農文協)、『土壌と肥料の基礎知識』加藤哲郎(誠文堂新光社)、
     『北海道農業入門 野菜編』北海道農政部(北海道農業改良普及会)