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病害虫管理学 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

病害虫管理学担当: 堀田 治邦(ほりた はるくに)

開講コース

環境農学 1年次 後期

目的と内容および到達目標

農作物を栽培すると必ず病害虫が発生し、被害を受ける。これら被害を軽減するにはさまざまな防除手段を講ずる必要がある。この授業では病害虫管理学を初めて学ぶ学生に対して、原因となる病害虫の種類や特徴、発生様式などを紹介し、その診断が可能となる基礎的な知識の習得を図る。また、防除手段の種類(耕種的、物理的、生物的および化学的)を体系的に学び、病害虫の診断から防除までの一連の流れを習得する。加えて、防除の中心と位置付けられる農薬について、その種類や効果をやさしく解説し、安全な使用に当たっての基礎知識を学ぶ。

到達目標は以下のとおりである。
 ・病害虫の基礎知識を身につけ、現場で診断が可能となる力をつける。
 ・病害虫に対応する有効な防除法が選択できる知識を身につける。
 ・農薬の使用に当たって、その安全性や効果的な防除体系を理解する。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
 ②飢餓 ⑫生産・消費 ⑬気候変動

授業計画

[後期]
1.病害虫による被害と社会的影響
2.病害による被害
3.害虫による被害
4.病害虫の発生要因と発生予察
5.防除対策の種類と選択
6.耕種的防除法
7.物理的防除法
8.生物的防除法
9.化学的(農薬)防除法
10.殺菌剤の種類と効果
11.殺虫剤の種類と効果
12.農薬の正しい使い方
13.農薬への耐性を持つ病害虫
14.総合防除の考え方
15.有機農業と病害虫管理

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

授業計画に従ってプリント(講義資料)を配布し、同様のものをパワーポイントで説明する。病害虫は画像などで紹介し、現物サンプルがあれば持ち込んでみていただく。また、一部の授業回を遠隔で開講する場合がある。

試験と成績評価

小テスト(50%)、レポート(30%)、授業への参加状況(20%)などを総合的に勘案して評価する。

担当教員から受講生諸君へ

作物を栽培すると、必ず病害虫が発生してくる。生産者はその被害をいかに少なくするかを考える必要がある。病害虫管理学では病害虫の種類が何であるかを判断することに始まり、それらに対してどのような防除を行うかという基本的な流れを理解してほしいと思う。さらに防除資材の環境に対する影響や経済性も考慮した対策の構築など農業経営における病害虫防除のあり方を自ら考えることを望む。

使用教材

教科書 :プリント及び関連資料を配付する。
参考書 :「北海道病害虫防除提要」北海道植物防疫協会