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日本国憲法 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

日本国憲法担当: 小林 秀高(こばやし ひでたか)

開講コース

保育学科 2年次 後期

目的と内容および到達目標

憲法の役割は,国の権力に制限を課し、国民の生活を守ることである。この考え方を立憲主義という。憲法の
基本原則の一つである「基本的人権の尊重」は幼児教育や福祉政策、子育て支援などに密接に関わる分野であり、それらの制度デザインや予算の配分にも影響をおよぼしている。
本講義では、第一に、立憲主義憲法の基本的な考え方を理解すること、第二に日本国憲法に関する基本的な知
識を身につけること、第三に現代の社会問題と憲法の関わりについて理解することを目標とする。講義は個別的
な事例をもと進めるが、何をどう考えればよいのかという思考方法を身につけることを重視する。

到達目標は以下のとおりである。
・日本国憲法における基本的人権の内容を理解できる。
・日本における福祉政策の必要性と役割について基本的な知識を身につける。
・日本における法律や予算の形成過程と、福祉予算に関する基礎的な知識を身につける。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
  ①貧困 ③保健 ⑤ジェンダー ⑩不平等 ⑯平和

授業計画

[後期]
1.ガイダンス :なぜ憲法か
2.社会科学の考え方
3.概念と歴史1:憲法とはなにか
4.概念と歴史2:人権成立の歴史
5.概念と歴史3:人権に限界はあるのか
6.概念と歴史4:新しい人権の考え方
7.概念と歴史5:日本国憲法の成立
8.平等と基本的人権1:職業と性別
9.平等と基本的人権2:ポジティブ・アクションと平等
10.平等と基本的人権3:婚姻と社会
11.平等と基本的人権4:貧困とその影響
12.統治機構論1:国家財政と民営化
13.統治機構論2:選挙と予算の配分
14.統治機構論3:子育て支援の予算はなぜ増えないのか
15.統治機構論4:自衛隊の役割

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

講義形式で行うが、必要に応じて資料映像などの視聴も行う。また、受講者に発言を求める。基本的には基礎的な知識を理解することを重視する。講義回ごとに、講義内容のポイントを確認するリアクションペーパーを提出し、知識の確認をおこなう。講義の一部は遠隔で実施する場合もある。

試験と成績評価

各講義のリアクションペーパー(60%)と試験(40%)によって評価する。また、授業の中間で任意提出のレポート課題を出す。

担当教員から受講生諸君へ

後半の講義では、社会的な問題と憲法の関わりについて取り上げる。新聞などのニュースに積極的に触れ、自ら知識を補充しておくと、理解が深まる。また、各講義回の基本的な内容をblackboardに掲載する。

使用教材

教科書 :学術文庫編集部、2013.『日本国憲法 新装版』(講談社学術文庫)
参考書 :必要に応じて適時紹介する。