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初級簿記 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

初級簿記担当: 本田 陽美子(ほんだ よみこ)

開講コース

環境農学 1年次 前期

目的と内容および到達目標

農業経営を支える両輪は、栽培や飼養の管理技術と経営管理技術である。この片輪である経営管理の基礎となるデータや情報をは握するために、複式簿記記帳が必要となる。また、現在の農業収入等は、政策に左右されることも多くなっている。
そこで、経営実態を計数で把握できる記帳技術の修得と経営所得安定対策、社会保障、消費税制度などの情勢をふまえた農業簿記を身につけることが大切となる。
到達目標は以下のとおりである。
・簿記用語と勘定科目名とその内容を理解する 
・取引仕訳を行い、適切な簿記の流れで簿記処理を行える
・簿記記帳を通して、補助制度によるお金の流れや農業関連組織など経営の内容を理解する
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
⑫持続可能な生産と消費 ⑰実施手段

授業計画

[前期]
1. ガイダンス・簿記とは。北海道特有のクミカン制度について
2. 個人経営における農業経営(農業と生活の混在)、労災制度による特別加入
3. 勘定科目について(農業・青色申告科目)、事業主取引
4.簿記の手続きの流れと仕訳・消費税制度
5.仕訳と勘定科目(収益)・経営安定対策等交付金
6.仕訳と勘定科目(費用)
7.勘定科目について(農業特有の勘定科目)
8.資産・負債の仕訳と勘定科目
9.仕訳帳から元帳へ
10.元帳から(合計)残高試算表
11.農産物・材料の棚卸と家事消費
12.固定資産(減価償却資産)の減価償却方法、資産の売却と除却方法
13. 決算整理と整理記入帳作成
14.精算表と決算整理後合計残高試算表作成
15.決算処理まとめ・簿記を農業に活かす

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

・授業計画に沿って、教科書、配付資料、スライドを使用
・講義を中心に演習により記帳技術を身につけ、自習により定着を図る

試験と成績評価

小テスト(5回 15%)、期末テスト(50%)、課題(レポート等2回 20%)、授業への参加意欲・姿勢(15%)等を総合的に判断する。詳細については、初回講義時に説明する。

担当教員から受講生諸君へ

農業簿記の理論の習得とともに、農業経営者として役に立つ簿記の講義を目指します。専門用語も多いことから、難しいイメージを持つかもしれませんが、できるだけ具体的な事例を示し理解を進めます。記帳技術の習得には反復学習が必要となりますが、簿記記帳にとどまらず、農業経営に役立つ簿記を身につけましょう。

使用教材

教科書 :農業簿記検定教科書 3級  大原出版株式会社
     著者 一般社団法人 全国農業経営コンサルタント協会 学校法人 大原学園大原簿記学校
参考書 :特に指定しない