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政治理論史 | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

政治理論史担当: 小林 秀高(こばやし ひでたか)

開講コース

地域振興ビジネス 2年次 前期

目的と内容および到達目標

本講義は、現代社会における価値を巡る議論を対象として扱う。講義で扱うのは「自由」の概念とその発達で
ある。講義では、第一に17世紀以降の理論家が自由をどのように考えてきたのか、第二に,自由の概念が現代
社会ではどのような問題と関わっていかを、具体的な事例とディスカッションを通じて考える。また講義の内容
に関連するため「政治学」を受講していることが望ましい。

到達目標は以下のとおりである。
・現代における国家と社会,個人の関係について基本的な知識を身につける。
・自由の概念の発達と現代社会における自由をめぐる問題について議論ができる。
・国家公務員試験および地方公務員試験に出題される水準の政治学説の基礎を理解する。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
  ①貧困 ②飢餓 ⑤ジェンダー ⑩不平等 ⑯平和

授業計画

[前期]
1.ガイダンス:トロッコ問題
2.政治とは何か:政治学と他の学問との違い
3.リベラリズム1:自由とは何か:カルネアデスの舟板
4.リベラリズム2:自由と強制:「あなたのため」に強制することは許されるか
5.リベラリズム3:積極的自由と消極的自由
6.リベラリズム4:財産の社会的概念:累進課税制度は必要か
7.リベラリズム5:ケインズとハイエク
8.レポートの書き方1:問いの立て方
9.レポートの書き方2:巨人の肩に乗る
10.リバタリアニズム1:馬鹿なことをする自由
11.リバタリアニズム2:臓器移植市場
12.リバタリアニズム3:戦争の自由と民間軍事会社
13.リバタリアニズム4:商業的代理出産
14.レポートとディスカッション1
15.レポートとディスカッション2

単位数

2単位、授業回数:15回

講義の進め方

この講義は「講義」と「ディスカッション・パート」(DP)の二つからなる。DPでは時事的な問題と絡めながら、受講者で議論をおこなう。受講学生は主体的な議論への参加が求められる。毎回ディスカッションを行うため遅刻者は授業に参加出来ない。また、2回連続の欠席や合計3回以上欠席した学生は受講を制限する場合がある。
講義の一部は遠隔で実施する場合がある。

試験と成績評価

受講者が多数の場合は期末試験をおこなうが、基本的には授業への貢献度(60%)とレポート(40%)により評価をする。授業への貢献度の詳細は、ディスカッションと発表であるが、評価方式の詳細は授業で説明する。

担当教員から受講生諸君へ

社会科学系の講義科目では、日頃から読書やニュースなどに触れることによって関連知識を自ら増やす必要がある。必要な連絡などはblackboardで行うので適時確認すること。また、この講義では授業への貢献が評価の中心になるため、遅刻および欠席には厳しく対処する。

使用教材

教科書 :使用しない
参考書 :初回に説明する。また、講義の進行に伴い適時紹介する。