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農業基礎実験・実習(実験) | 拓殖大学北海道短期大学

シラバス(講義要項)

農業基礎実験・実習(実験)担当: 大道・岡田・畠山・二木・山黒・藤田

開講コース

環境農学 1年次 前・後期

目的と内容および到達目標

農業基礎実験・実習は、一年間をとおして屋外の圃場および実験室内で作物を扱い、農業の基礎を学ぶことを目的とする。圃場実習では、栽培経験が全くない学生を想定し、作物ごとに播種から栽培管理、収穫・出荷調整までを実習する。また、農作業機械の基礎についても学ぶ。
室内実験では、実験器具の取り扱い方や作物の計測方法、データの取り方、まとめ方、考え方を学ぶ。また、屋外・室内で植物の観察をとおして、植物の体のしくみ、微生物による土のはたらきを学ぶ。

到達目標は以下のとおりである。
 ・作物栽培の基礎を習得し、栽培暦を作成し、基本的な栽培管理が実践できる。
 ・作物の生育調査・収穫調査をとおして、作物の収量構成要素・内部品質について理解し説明ができる。
・植物各器官の観察をとおして、科学的思考力を伸ばし植物の体の仕組みについて理解し説明できる。
 ・作物の栽培調査・実験をとおして、農業分野の発展を図る能力と態度を身につける。
 ・科学レポートの書き方を理解し、科学レポートの作成ができる。
<SDGs(持続可能な開発目標)との関連>
  ②飢餓 ④教育 ⑫生産・消費

授業計画

[前期]
1. オリエンテーション、実験器具・顕微鏡の使い方
2. 花の構造観察(実体顕微鏡)
3. 作物の生長点の観察
4. 顕微鏡観察、無菌播種した外殖体の置床
5. 播種深度試験播種、外殖体観察
6. 播種深度試験観察、農場作物観察、外殖体観察
7. 光合成試験播種準備、播種深度試験観察
8. 播種深度試験最終調査、継代培養
9. 光合成試験播種、播種深度試験データのまとめ
10. 科学レポート指導、光合成試験・継代培養観察
11. 光合成試験観察・間引き、農場作物観察
12. 光合成試験観察、山野草観察、バイテク試験順化
13. 光合成試験収穫調査、
14. 科学レポート指導、原形質流動観察、ポット上げ
15. 花粉管発芽観察

[後期]
1. アミロプラストとデンプン粒子の観察
2. 原形質分離観察・測定
3. 気孔の観察
4. 維管束の観察(根)
5. 維管束の観察(茎・葉)
6. 種子保存試験置床
7. 科学レポート指導、種子保存試験調査、化学反応実験
8. 種子保存試験データ整理、化学反応実験
9. 「乳酸菌のはたらき」培養実験準備
10. 染色体観察
11. DNA抽出実験・カッテージチーズ製造実験
12. 培養乳酸菌から乳酸飲料製造実験
13. 大豆タンパク質抽出・ファイル整理
14. 抽出した大豆タンパクからフェークミート製造実験
15. 化学反応実験、授業のまとめ 

単位数

4単位、授業回数:30回 2コマ連続授業

講義の進め方

気象条件や材料の都合で予定を変更することがある。
実験・実習は同じテーマに関して数回にわたって行われるので、終了後にレポートを提出する。

試験と成績評価

提出された実験・実習記録ファイル(10%)、レポート(20%)、普段の実験・実習への達成度(20%)で評価する。
また、無断で欠席しデータを得られない場合は、成績に関係する。実験・実習の合計を評価とする。

担当教員から受講生諸君へ

1.本実験・実習はすべての講義科目と連動しており、基礎となる科目である。意識して受講することを望む。
2.圃場での実習や室内実験は、各回すべて連続性があるので遅刻や無断欠席のないこと。
3.実習服の指定はないが、清楚で実習しやすい服装であること。長靴は各自用意し、特に寒い時期は温かい服装を心がける。実習棟には各自のロッカーを用意するので整理整頓に努める。
4.屋外での実習中は、教員が全体に目が届かないことがあるので、農場職員の指示・指導にも従うこと。

使用教材

教科書 :特になし
日誌・資料:各自に配布。但し、持ち帰り不可、所定の場所に保存する。

*実務経験のある教員による授業科目[実務経験と授業との関係]
担当教員は、農業改良普及員としての実務経験を有し、作物ごとに播種から栽培管理、収穫・出荷調整まで、農業の基礎について教
授します。