卒業式告辞
平成21年度卒業式告辞
平成22年3月15日
拓殖大学北海道短期大学
学長 篠塚 徹
本日ここに卒業の日を迎えた188名の皆さん、卒業おめでとうございます。この2年間共に学び共に活動してきた皆さんの感慨は、いかばかりでしょうか。入学以来、学習やサークル活動などを通じてさまざまな喜びや悲しみを体験し、多くの出会いに遭遇し、情熱を燃やしてきたことでしょう。それらの思いが頭をよぎるとき、惜別の情とともに卒業の喜びもまた大きいと思います。
終始学生を励まし支援してこられたご両親をはじめご家族の方々に対しても、心からお祝いを申し上げます。皆さまが慈しみ育んでこられた学生たちは、大きく成長してそれぞれの進路に向けて巣立っていきます。
卒業生の皆さん、あなた方はこのささやかながらも魅力溢れるキャンパスで得た経験をもとに、今日こうして本学に分かれを告げ、新たな人生へと歩を進めていきます。どのような道が皆さんに開かれているでしょうか。拓殖大学などに進学してさらに勉学を続ける人、就職する人、農業など将来の就業のためにさらに海外などで研修を積む人など、さまざまです。どんな道を選ぶにせよ、かけがえのない青春の一時期をこの学園で学んだ体験が、皆さんの前に立ちはだかる課題や困難を克服するための力になるはずです。本学で培われた素晴らしい仲間たちとの友情、教えを受けた先生や職員との絆、一緒に汗を流したミュージカルの舞台・収穫の喜び・スポーツの成果などが、皆さんの人間としての幅を広げ、血となり肉となって、必ずやこれからの人生を支え、豊かなものにしていきます。
慣れない異国の地で懸命に勉学に励み生活をしてきた留学生の皆さん、努力が実って本日の卒業式を迎えることができたことは、教職員にとっても大いなる喜びです。留学生の多くは進学しますが、北の大地で学んだことを大いに活かしてください。この2年間、日本人学生とともに過ごしてきたキャンパスの日々は、生涯忘れられない良き思い出となるでしょう。志を抱いて日本に来られた皆さんは、未来に向けて大きく道を拓いていくに違いありません。
若い学生たちとともに勉学に励んでこられた社会人学生の皆さんが本日無事卒業式を迎えられたことに、心からの敬意と祝意を表します。幾多の困難に直面しながらも教室やフィールドで真剣に課題に取り組むあなた方の姿は、若い学生たちに刺激を与え、学ぶことの大切さを教えてくれました。本学での経験を活かして、さらに豊かな人生を送られることを切望します。
さて米国を震源地とする世界の経済不況は日本を直撃し、経済の不振は今に至るまで続いています。本学を巣立つあなた方は、迎え入れる社会から手荒い祝福を受けているのです。18世紀後半以降の産業革命以来、世界の科学技術は驚異的な発展を遂げてきましたが、人間社会のありようはどのように展開してきたでしょうか。さまざまな見方があると思いますが、社会科学の面ではいまだ人類の英知を生かし切っていないと言えるのではないでしょうか。グローバル化された世界経済は資源の最適配分を促す一方、ときとして国際金融などの暴走を許す面も持ち合わせています。今こそ、グローバルな経済システムの利点を最大限に引き出し、人間疎外に陥りやすい負の側面を糺さなくてはなりません。この観点から本学で学問の基礎を学んだあなた方は、それらを基に自ら考える力をつけてください。そのためには、これからも学び続けることが必要です。教室で勉強することだけが学ぶことではありません。どのような状況に居ても学ぶ姿勢を持ち続ける限り、確実に思考能力は高まります。次代を担うあなた方に、大いに期待しています。
この他、地球温暖化をはじめとする地球環境の問題や、先般ハイチを襲った大地震などの自然災害など、克服し対応すべき課題は山積していますが、持続可能な社会を実現するために人類が持てる英知を結集すれば、将来に向かって明るい展望が開かれると信じています。地球規模の問題であっても、結局は個人の生活につながっていますから、是非皆さんも関心を持ち続けてください。
皆さん、卒業後も母校としての本学は、どっしりとここ深川市メムの地に腰を据えています。私たち教職員は決して皆さんを忘れませんし、常にあなた方の味方です。困ったことや相談したいことがあれば、いつでも声をかけてください。折りにふれて訪ねてきてください。いつでも歓迎します。皆さんが健康を維持し、活躍されることをお祈りいたします。
卒業、本当におめでとうございます。
