入学式告辞
平成21年度入学式告辞
平成21年4月10日
拓殖大学北海道短期大学
学長 篠塚 徹
新入生の皆さん、入学おめでとうございます。私たち教職員は、皆さんの入学を心からお祝いし、歓迎いたします。また、ここまで新入生を育んでこられたご家族・保護者の方々に衷心より敬意を表するとともに、入学の喜びを分かちあいたいと思います。
新入生の皆さん、あなた方が入学された拓殖大学北海道短期大学は、いまから43年前の1966年に創設されました。それ以来実り多い北の大地北海道深川市で歴史を刻んできましたが、「すべての学生に感動と成長の体験を」を本学の教育の原点として、そのときどきの社会状況の変化に対応しながらしっかりと歩み続けています。あなた方はそのキャンパスにおいて大学生としての第一歩を踏み出したのですが、いくらかの不安を持ちながらも、大いなる期待と希望を抱いてこの入学式に臨んでいると思います。私たちは、不安ができるだけ早く解消し、期待や希望が現実のものとなるように皆さんを支援してまいります。ただし、夢や望みを実現させるためには、何よりも自己努力が必要であることを強く心に刻んでおいてください。あなた方が前を向いて努力する限り、私たちは全力でそれを支えます。緑に囲まれた広いキャンパスに充実した教育施設、実習農場、スポーツ施設などが整えられており、学生がその持てる能力を発揮するための舞台が十分用意されています。
ときあたかも未曾有の世界同時不況に見舞われており、日本もその例外ではありません。しかしこのような経済危機のときこそ、ともすれば人間疎外に陥りやすい昨今の経済構造を人間性溢れるシステムに再興していく絶好のチャンスであると捉えることもできます。歴史に学びながら英知を結集してより良き未来を招来し、次代を担う若い世代に引き継いでいくことは、現在社会の中枢にいる人々の責務であります。皆さんは、そのときに備えてまず大いに学んでください。私の言う「学ぶ」は、非常に広い概念であり、幅広い視野や専門性を身につけることは当然ですが、フィールドワーク等を通じて実践力を身につけることを意味します。この観点から本学は多様な分野を包含し、皆さんが学ぶには最適な環境を用意しており、2年間学んだあとどの進路に進むにせよ社会に通ずる人材を送り出しています。
地球環境をめぐる問題も深刻です。生物多様性の維持、地球温暖化の阻止など、多くの課題がありますが、本学で学ぶことによって地球環境に対する理解が進み、生態系を保持しながら持続可能な社会を実現していくことがいかに重要であるかを認識することになるでしょう。
さて、先に述べたように皆さんは恵まれた環境のなかでキャンパスライフを経験していきますが、学習に加えてクラブ活動やミュージカルや大学祭などにも大いに取り組んでください。ひとつの目的に向かって仲間同士で協力しあうことは友人関係の輪を広げ、大学生活の意義をより豊かにします。目的を達成し、感動を味わうことは、人間の幅を広くし、将来に向かって大きな糧になるに違いありません。留学生の人たちもこのような活動に積極的に参加することによって、日本人学生との相互理解が進むことでしょう。
地元深川市との交流も、本学の特色です。本学は多方面にわたり深川市から支援をいただいていますが、地域の人たちと一緒になってさまざまな活動を繰り広げています。人情味のある深川市の人々の本学に寄せる眼差しは暖かく、この地に居を定めた幸せを感じます。あなた方は日ごろの地元の方々との触れ合いを通じて、拓大生としてみんなに愛される存在になってください。なお、本学は今後さらに深川市との交流を進め、お互いが発展することによって相乗効果が発揮されるように努めていきたいと考えています。
大学生活においては、ときに苦しいこと悩むことがあると思います。日頃親しい友人を数多く作っておけば、そういうときに相談相手になってくれるでしょう。もちろん、遠慮なく私たち教職員にも相談してください。ひとりで悩まないで、常に私たちがあなた方の味方であることを覚えておいてください。
最後に、読書のすばらしさを強調しておきましょう。いかに実体験が重要だと言っても、2年間にできることは限られています。読書は、その限界をいとも簡単に打ち破ってくれます。読書によって他人のさまざまな体験を知ることができるからです。もちろん、小説でも構いません。読書を習慣づけることによって、皆さんは必ずや多くのことを得られるはずです。
皆さんが健康に十分留意し、実りの多い大学生活を送ることを願って、新入生への歓迎の辞といたします。
