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第5回深川市民公開講座が開催されました。(2月18日) | 拓殖大学北海道短期大学

第5回深川市民公開講座が開催されました。(2月18日)

<第5回深川市民公開講座で本学の平尾政幸准教授が講演を行いました>

平成29年2月月18日(土)10:00から深川市中央公民館での公開講座には、40名の市民の方が参加されました。演題は拓殖大学北海道短期大学 平尾先生による「英語の語源に学ぶ」でした。女性の参加者が多く目立ちました。
 最初に平尾先生から本日の演題に至るまでの苦労話がありました。昨年の4月には講座を担当することが決まり、どう話をもっていこうかと悩みながら、自分が古いものずきであり、小学校の科目の「ことばのきまり」が言語愛などの「ことば」への原点であったこと。また、資料を探している中で「語源には探し絵的興味と論理的興味」があることを再確認し、そこから市民の皆さんにお話しすることにしたそうです。
 さて、探し絵の中には「だまし絵」があり3つの例を示して、物の見方、視点を変えることを示されました。そして中学生に頃にみた「20カ国語ペラペラ」という本に感動したこと。でも今見直すと20カ国語の内15カ国語はインドヨーロッパ語族で語源は1つで有り、語源から学ぶことの方法のメリットとして単語をある程度納得して覚えることが出来ることなどをあげられました。
 次ぎに英語の歴史について解説され、イギリスで使用されてきた言語は、紀元前2000年頃はケルト語、西暦43年頃はラテン語、450年頃からは古英語(侵略できたバイキングなどの言葉が入った)、1150年頃は中英語(上流階級はフランス語)、1500年頃から近代英語で1900年からは現代英語になったとのことです。古英語は古いゲルマン語の一つの方言でした。1476年キャクストンにより英語文書の印刷が始まり近代英語が確立したと言われている。基本的な語はゲルマン語系に由来し、日常語としてノルド語(デンマーク語等)から借用されてきました。
 英語成立の前の古英語はインドヨーロッパ祖語のゲルマン語派のうち西ゲルマン語の低地ゲルマン語に属しました。このことは18世紀のイギリス人、ウイリアム・ジョーンズがインドのサンスクリット語とラテン語、ギリシャ語に類似性を見いだしたことで言語学として発達しました。例として数字の2は英語では「TWO」であるが、古ドイツ語では「TWAI」、ラテン語では「DUO」、サンスクリット語では「DVA」で、これらは探し絵ではないが、「V」は「U」に変化しやすく、ドイツ語はラテン語から「DU」が「TW」に変化し「TWO」に変化していったとの類似性を説明されました。皆さん面白い言葉の変化に聞き入っていました。
 最後に単語の要素から「語根」、「接尾辞」、「接頭辞」の解説を行い、実際に現代英語の語彙の語源について解説されました。気がつくと時間になっていました。
 講演終了後の質問には、これからの英語教育と日本語はどうなっていくのかとの質問がありましたが、「楽しく学べるのが一番」と締めくくられました。

 平成28年度の深川市民公開講座は全5回が修了しました。全て出席された4人の市民の方に証明書が発行されました。
 参加された市民の皆様大変ありがとうございました。
平成29年度もまた開催することになると思いますのでよろしくお願いいたします。

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平尾先生から開会のご挨拶
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TESTの語源について
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20カ国語ペラペラに驚いた話
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5回の市民講座に皆勤賞の市民
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市から平成28年度市民公開講座閉会挨拶